猫の気持ちがわかるといいな~・・・
猫が何を考えているのかわからない・・・
こんな事を思った事はありませんか?
毎日の生活の中で、飼い主の私たちに猫たちは、いろいろな仕草や動作で、気持ちを伝えています。
そんな可愛い猫の気持ちや要求を理解するために、この記事を読んでいただいて
飼い主さんと猫との暮らしが、さらに良くなようにお役に立ててください。
猫が身体で表す気持ちの意味

飼い主に忠実に従う犬は、”嬉しい”とか”悲しい”とか、大きなアクションをもって、気持ちや要求を伝えてきますが、単独行動を好む猫は、仲間の機嫌をうかがう必要もないので、犬に比べて表現も地味に感じられます。
しかし、地味なりに猫は、耳、ひげ、目、しっぽの動きでさまざまな気持ちを伝えてきます。
具体的に、どのような表現で気持ちを表しているのか、見ていきましょう。
目

猫の目は、光の強弱だけではなく、心の動きにも対応して動いています。
ひときわ目立つのが、”驚いた時”と、”嬉しい気分”の時です。
大きな音に驚いた時やパニック状態の時、逆に、ごはんや大好きなおやつをもらって嬉しい時に、猫の瞳孔が普段の時より、4~5倍に大きく見開いてまん丸になります。
また、怒っている時は、瞳孔は細く、糸のような縦型になり、警戒している時は瞳孔を大きく開き、まばたきもしません。
知らない人がいて緊張している時は、ずっとまぶたを見開いたままです。
そのほかに、うとうとして半開きの目をしている時は、相手に心を許してリラックスしている状態なので、そんなときは、猫にとってとても落ち付いた状態ですので、そっとしておいてあげましょう。
耳

猫は、音にとても敏感で、音の高さばかりか、音の種類を聞き分ける能力も優れており、耳を左右別々に180度、自由に動かせる器用さを持ち合わせています。
とても表情豊かで、耳を見ていれば、猫の感情を読み取る事もできます。
たとえば、耳を”ピン”と立てている時は、何かの音や気になる気配を感知した時で、かなりハイテンションになり、聞き耳をたてます。
耳を、後ろに倒している時は、怒っていたり、非常に用心している時で、ずっと倒しているようなら、ストレスが溜まっている場合もあります。
耳が横に倒れ気味のときは、どうしようか迷っている時で、ほぼ水平に倒れるときは、緊張と警戒心にあふれていて、まわりから最大限の情報を集め、次の行動を決めようとしています。いわゆる”イカ耳”と呼ばれていて、上から見るとイカに似ている事から、そのように呼ばれています。
しっぽ

猫は、しっぽの動きで、様々な感情を表現しています。
しっぽを観察して、猫の気持ちを知っておきましょう。
まず、しっぽをピンとたてるとき。このときは、甘えモードのときです。
しっぽを、立てるというしぐさは、猫が相手にかなりの親愛の情や信頼感を寄せている証拠。
なぜかというと、生まれたばかりの猫は、母猫にお尻の穴をなめてもらい、その刺激で排せつをします。
生まれたばかりの頃に、母猫にお尻をなめてもらった記憶はしっかりと残り、その結果、子猫は母猫に甘える時には、ついついしっぽを立ててしまうというわけです。
つまり、しっぽを立てて近寄ってきたら、あなたを母猫のように思い、すっかり甘えてるというわけです。
しっぽを立てる行動にはもう一つの意味があります。
猫があなたの前に行く手をさえぎるように立ち、しっぽを立てて歩き出すときは、”ついてきて”のサインです。
このときの猫の気持ちは、ごはんが欲しい場合や、おねだりする時で、何か要求があるときに、飼い主さんの前を、しっぽを立てて歩きます。
次に、しっぽを全体的にゆらゆらと揺らしている時は、完全に力が抜け、リラックスしています。
逆に、抱っこした時に、しっぽをバタバタと大振りしたら、猫からのNGサイン。
そのままかまい続けると、嚙みつかれる事もありますので、注意しましょう。
猫のしっぽは、コミュニケーションを取るための大事な道具です。
しっぽは、飼い主さんへの愛情を表現していますので、見逃さないで下さいね。
ひげ

猫のひげを、じっくり観察していると、いろいろな方向に向けたり、ぴんとさせたり、だらんとさせたりして、その時々の気分を表現しています。
例えば、こちらを見つめている猫のひげが、だらーんと下方向を向いているようでしたら、それは、退屈している証拠。”つまらない”と訴えています。
こんな時は、たっぷりと遊んであげて、猫との絆を深めて下さい。
このほかにも、ひげは猫の様々な気持ちを伝えてくれています。
”鼻の脇を膨らませて、ひげを10時10分の角度に広げている時”は、何かをして欲しい事があります。
”顔いっぱいにひげを広げている時”は、緊張モードで驚いている時。
”前方に伸ばす時”は、興味しんしん、戦闘態勢のサイン。怒っているぞ!の場合もあります。
”ひげをほおにぴったりつけている時”は、お腹がいっぱいでそろそろ眠ろうかなという時など、すっかり満足している状態です。
猫の行動からわかるきもち

毎日の生活の中で、気ままに暮らしている猫。
声を掛けて返事する時もあれば、返事もせずにしっぽだけで”聞こえてるよ~”と表現したりするときもあります。
いろいろな仕草で、私たちに訴えかけている猫の気持ちを、読み取ってみましょう。
突然かみつく

気持ちよさそうに撫でられていた猫が、突然かみついてきたり、猫キックされたという経験はありませんか?
猫は、基本的になでられることが大好きです。
しかし、しつこくなでられると、なでられる事にあきてしまったり、撫で方に不快感を感じたりして、かみついてしまいたくなります。
攻撃される前に、猫から出される”そろそろやめて欲しいな”というサインを、察知してください。
しっぽを振りだしたり、瞳孔が大きくなったり、耳を寝かしたりしたら、猫が苦痛に感じ始めたサインです。
自由にしてあげた後、猫が自分の体を舐めはじめたら、かなりイライラしていた証拠です。自分を舐める事で気持ちを鎮めようとしています。
前足で交互に押す(ふみふみ)

猫が、毛足が長い毛布などを前足で”ふみふみ”している事があります。
ふみふみしている猫は、のどをゴロゴロならしたり、目を細めたりとご機嫌ですよね。
このふみふみの行為にも、理由があります。
子猫の時に、母猫のおっぱいを吸うとき、お乳の出が良くなるように、おっぱいの付け根のあたりをふみふみする習性があります。
この習性が、成長しても残っていて、柔らかくて暖かいものに接していると、その時の気持ちを思い出して、前足で”ふみふみ”したくなるのです。
また、飼い主に抱かれたり、ひざの上に乗ったりしている猫が、飼い主の体を”ふみふみ”するときがあります。
これは、大好きな飼い主を、母猫のように感じて甘えているのです。
こんなとき猫は、とっても満ち足りた気持ちなので、こちらもゆったりとした気分で付き合ってあげて下さい。
机の上の物を落とす

猫を飼っている方なら、必ず経験しているかとおもいます。
棚の上や机の上の物を、一つ、また一つ落とされた事がありませんか?
これは、”自分に注目を集めたい”という気持ちからこのような行動をおこします。
この時に、猫の挑発にのってしまうと、自分の遊びに同調してくれたと思い、物を落とすという行動をくりかえします。
なので、こういうときは、知らん顔を決め込む事。
飼い主が、反応をしめさなければ、猫は”落としても無駄だ”と気付いてやがて落とす事をやめるはずです。
エサをかくそうとするのは?

エサを与えても、においだけ嗅いで知らん顔して、エサの周りを近くにある紙や布切れを引っ張ってきて、エサを隠そうとする仕草を見せる時があります。
食べ残したエサの時も、同じ行動を取る時があります。
これは、狩りをしていた野生時代の名残です。
食べきれないほどの獲物を捕獲した時に、砂や土の中に埋めておいて、獲物が取れない日に備えていた習慣からきています。
エサをためておこうという気持ちだけは、今もしっかり残っているようです。
体をすりすりしてくるのは?

足元に近づいてきて、猫の頭を飼い主さんの足に、すりすりされたことはありませんか?
飼い主さんは、甘えてきたと思ってとても良い気分になりますが、本当の理由を教えちゃいます。
猫の頭や口の周り、あごの下、首のうしろにはフェロモンを分泌している臭腺があります。
この臭腺から出たフェロモンを塗り付け、自分の匂いがする一帯が自分の縄張りと示しているのです。
いわば、飼い主さんの体に匂い付けをして、”これは私のものだ!”とアピールしているのです。
飼い主さんの事が好きですりすりしていると思っていた方には、悲しい情報でしたが、すりすりは信頼している相手でないと見せない行動ですので、ご安心を。
じっと見つめる

猫が飼い主さんを、じっと見つめる一番おおきな理由は、何かおねだりしているとき。
おねだりにも、いろいろあります。
もっとも多いのが、”おなかがすいたよ~”といった、ごはんやおやつの催促だったり、あと、”一緒に遊んで~”の催促だったりします。
また、甘えたいおねだりのほかに、不満を訴えかけてくる場合もあります。
不満の原因のひとつに、またもやごはんやおやつ。
ごはんが足りなかったり、好きなおやつではなかったり、何かしら不満がある時も熱い視線を投げかけてきます。
また、トイレが汚れている場合の時もキレイにしてと、要求するときがあります。
猫はきれい好きです。トイレの汚れを嫌いますので、もし見つめられた時は、トイレの掃除かな?と疑ってみて下さい。
全身を舐める理由

ねこが、毛づくろいをしているのを、よく目にしますよね。
全身をくまなく舐めまわしているのにも、訳があります。
一つ目の理由は、汚れ落とし。
猫の舌はかなりザラザラしています。この舌をブラシ代わりにして、汚れを落としたり、ムダ毛を取り除いたりしているのです。
二つ目の理由は、体温調節。
猫は、肉球以外に汗腺が無いため、暑い日も汗をかいて体温調節ができません。
そこで、舌に唾液を含ませて全身を舐めて、唾液が気化する時の気化熱で体温調節を図っているのです。
三つ目の理由は、ストレス解消。
猫は、神経質な動物なのでストレスをため込みがちです。
様々なポーズで舐めて気分転換して、気持ちを落ち着かせようとしているのです。
時々、飼い主の手や顔を舐めてくれることがあります。
それは、猫にとって気持ちの良い時に行っている行為なので、猫が満足するまで舐めさてあげましょう。
最後に

皆さん、いかがでしたか?
一つでも思い当たる仕草がありましたでしょうか?
猫の仕草には、今回あげた事のほかにも、まだまだたくさんの行動があります。
今後も、いろんな仕草について、あげていきたいと思っています。
この記事を読んでいただいて、少しでもお役に立てていただきましたら幸いです。


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